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2007 05,01 23:10 |
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団塊世代のサラリーマンは、厚生年金などの企業年金がガタッと減って、こんなはずじゃなかった、という人が多くなっています。サラリーマンを40年もやったんだから、もう少しゆっくりできると思ったのに・・・、というのが実感でしょう。団塊の世代の年金は厳しいです。
その年金でやっていけるのか考えるために、まず定年後の生活費がいくら必要なのか、見ていきましょう。総務省や、生命保険文化センターなどの調査では、平均で月にだいたい24万~25万円は必要となっています。 しかし、ゆとりのある暮らしをするために必要な生活費は?と聞くと、37万円くらいといわれます。地方で家があり、子供も独立したなら、25万円くらいでいいかもしれません。しかし、都心でゆとりある生活、となると、37万円くらいの生活費は必要なのです。 PR |
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2007 05,02 23:17 |
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一方、定年後、あなたの家の収入がどのくらいあるのでしょう。最大の柱は公的年金です。しかし、公的年金だけで、月額37万円などという人は非常にまれです。長く共働きだったならともかく、夫が会社員で、奥さんは専業主婦か、パートで年金に入っていないというケースでは25万円も厳しいでしょう。 それに今は、60歳で定年退職して、すぐ年金が入ってくるわけではありません。原則は65歳。団塊の世代だと、63歳や64歳で満額をもらえる人もいますが、定年後すぐ年金を満額ではもらえない。それにご主人の年金が入っても、奥さんが年下だと、奥さんの分が入るまでは一家の年金が少ないのです。 |
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2007 05,03 07:25 |
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こうした定年後の収支をつかむために、夫婦で定年の前に、家計のカレンダーを作ってみてください。 何歳でいくら年金が入って、収入に対して、月々の支出はいくらかとう、収支の予想をしてみる。すると、公的年金だけでは足りないことがわかるでしょう。 |
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2007 05,04 07:28 |
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なにしろ、かつては頼りになった企業年金が、低金利で運用がうまくいかず、バブルの崩壊の影響で破綻しています。そのため年金の見込み額は、いままでどおりにいかないと考えたほうがよいです。 また、年金の不安材料のひとつは、年金法の改正で導入された「マクロ経済スライド」という制度です。将来の労働人口などを考えて、年金のアップ率を押さえるようになったのです。 |
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2007 05,05 07:31 |
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これまでは物価スライドで、物価が3%上がれば、年金額も3%上がりました。 しかし、この新しい制度によって、仮に物価が3%上がっても、年金額は2%ぐらいしか上がらない。年金の支給額そのものが減るわけではありませんが、物価の上昇スピードに年金額がついていかないのです。 だから、物価が上がると年金が目減りし、生活水準が下がります。これはいままでの年金生活では経験のない事態です。 |
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2007 05,06 07:34 |
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それからもうひとつ、年金生活者にとっての不安は、昨年10月からの新しい医療保険の制度で、本人負担が3割というケースがでてきたこと。 いまの時点では収入の恵まれた人たちだけですが、これからは、ごく普通の年金が月20万円くらいの人たちも、3割負担になる可能性があります。 さらに、介護保険や、税金も厳しくなってくるのです。 |
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2007 05,07 07:38 |
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年金が上がらないところに、税制や、介護保険、医療費などの負担が増えるとダブルパンチ、トリプルパンチ!実際すでに年金受給者の税金の負担が増え、介護保険料が上がり、年金生活者の生活が苦しくなったという声が聞こえます。 そうなってから慌てないために、情報に敏感になり、警戒感を持っていなければいけません。こんなはずじゃなかったということになってからでは遅すぎます。 ただ、あえて厳しいことばかり言いましたが、あまり危機感を持ちすぎないで下さい。「お金を増やさなきゃ」と思うあまり、リスクの高い投資に手を出して、逆に損をするということもあるのです。 そうではなく、年金や退職金、貯蓄などの資産を計算して、やれる範囲でやっていこうという気持ちを持つことが大切です。 |
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2007 05,08 07:42 |
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こうした定年後の対策としてまず必要なのは、年金をもらいながら働くこと。ご主人も奥さんも働けますから。 会社員として働けば、年金のカットもありますが、それでも働くのと、年金をもらって働かないのと、どちらがいいかといえば、やはり働くことをおすすめします。 奥さんも、いまスーパーなどで、パートでも65歳まで雇用を延長していますね。年金だけでは不足する分は、働いてカバーする。 ハッピーリタイアメントといって早々に仕事をやめていたアメリカでさえ、今は変わってきている。働けるうちは働く、というのが今や世界的な流れになってきています。 |
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2007 05,09 11:07 |
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日本では、定年後の再就職は難しいのが現状です。いままで勤めていた会社で65歳まで再雇用、というのはあります。でも、他の会社への再就職や、別の職種を選ぼうとすると、年齢の壁がでてくる・・・。 欧米では、年齢による差別は禁止されてきていますが、日本ではまだ、年齢による雇用差別禁止法がありません。 しかし定年後、お金に困らないハッピーライフを送るには、とにかく多少条件が悪くても、勤め先を探して、60歳からの仕事をするべきでしょう。 |
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2007 05,10 11:11 |
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もうひとつ考えるのが、退職金や蓄えてきたお金の資産運用です。 まず、すべきなのは、住宅ローンの残金を返すこと。 いままでどおり、毎月々に分割して、年金や他の収入から返済すればいいと考える人もいるかもしれません。しかし定年後は、あまり大きな借金は抱えずに返したほうがいいでしょう。 銀行に預金していても、金利は低い。一方、借りている金利は高い。単純に金利差を考えても、退職金でまとめて返済したほうがいいのです。 |
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2007 05,11 11:14 |
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ローンを返して、まだ資金に余裕があるのなら、資産運用を考えていきましょう。 ただし、定年後の資産運用は慎重にやるべきで、リスクの大きいものには手を出さないこと。「リスクをとらなければ資産は増えない」という風潮にのせられないでください。 団塊の世代の奥さん方でも、株のネット取引などをやっている人もいますが、おすすめできません。株や株の投資信託は、値下がりによる元本割れのリスクがあるのです。ネット取引などで大損したという、悲惨な話をよく聞きます。 とはいえ、手堅くといっても、銀行の預金や郵便局の貯金だけではあまりに利率・利回りが低すぎます。 |
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2007 05,12 11:18 |
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リスクを減らしつつ資産運用する方法として、運用する資金先を分散させるやり方がよいでしょう。分散の仕方はいろいろありますが、団塊の世代向けの方法を考えてみましょう。 たとえばまず預貯金に6割。そして、株や株の投資信託に1割、国債に1割、外貨建て預金か外国債券に1割、金に1割。このように分けて投資します。 こうした組み合わせで、リスクヘッジをするわけです。リスクは高いが、リターンも多い、中くらいのリスクでリターンもまあまあ、リスクは低いがリターンは少ない。 これらをバランスよく分散させて、リスクを低減して運用していくのです。 |
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2007 05,13 11:22 |
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資産運用で投資をするなら、まずお金に関する基本的な知識を身につけることが必要です。 「J-REIT」「外貨預金」など、金融用語をどれだけ知っているかの調査で、こうした用語の知識が多い人は、金融資産も多いという結果が出ています。 ですから、金融にうとい人でも、苦手意識を克服して、経済の動きの知識、金利や株価がどういう原理によって動いているかなどを知っておく。また、いろいろな金融商品について、ひととおりの知識を身につけておきましょう。 |
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2007 05,14 11:26 |
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それと、注意したいのは、「銀行は安全」ではないということ。 証券会社の商品は元本割れのリスクがあるとみなさん認識しています。でも銀行ならリスクがない、元本割れははいと思い込んでいる。 それは古い時代の考え方で、銀行ですすめられる金融商品人も、元本割れする可能性はいくらでもあるのです。いま銀行は、投資信託などを売る手数料で儲けようとしています。これは、元本割れのある商品です。 銀行なら安全、証券会社のものは危ないという話では、もはやありません。元本割れのない預金だって、銀行がつぶれれば、全額は戻ってきません。 |
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2007 05,15 11:29 |
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資産運用が苦手という人は、ファイナンシャル・プランナーなどの専門家に相談する方法もあります。 ただ、そういう人にも、生命保険会社の代理業として保険を勧めて、その手数料で儲けているという人もいます。ひとつの商品ばかりすすめる人などは不安がありますから、専門家の話もすべて鵜呑みにしてはいけません。 だから、やはり資産運用については自分で勉強する必要があります。定年後で時間もあるのですから。 |
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2007 05,16 11:34 |
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いよいよ今年から、離婚しても夫の年金がもらえる「年金分割」がスタートします。ただし、これにはいくつかの前提があって、必ずしも半分もらえるわけではありません。 たとえばご主人の厚生年金が月に20万円もらえるとします。でも20万円の半分、10万円が奥さんのものになるわけではないのです。 分けられるのは、結婚してから以降の分だけなのです。結婚前は、内助の功はないわけですから。 そこで20万円を結婚期間分で計算すると、15万円だったとしましょう。すると15万円の半分で奥さんがもらえるのは7万5000円です。 |
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2007 05,17 11:38 |
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それに、ご主人が気前よく半分あげると、言ってくれればいいですが、いやだと言ったら裁判です。 2分の1までは認められますが、妻に収入があって、夫から半分取らなくても生活していけるなら、減額されることもあります。妻に稼ぎがなく、年金しか頼れない場合、裁判上の保証が2分の1あるということなのです。 それに離婚すると、年約40万円もらえる加給年金ももらえなくなります。 年金分割があるからと、簡単に離婚するのは考えものです。定年後の収入を考えれば、夫婦でいるほうがずっと収入は多くなります。 |
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